加圧コラム「宇宙飛行士の運動プログラムに導入」

地上からおよそ400ｋmの上空にある国際宇宙ステーションには、2000年から宇宙飛行士が常駐しています。

そこは長期間滞在して宇宙観察、地球観測、無重力環境下での実験や研究を行います。

　宇宙ステーションでは、身体に重力がかからないせいで筋肉や骨量は減り、心臓の機能低下が起こります。

それを防ぐために、宇宙飛行士は週6日、1日2.5時間、運動器具を使ってトレーニングをしています。

このトレーニング時間を短縮するのに、加圧トレーニングが有効なのではないかということで、

2003年3月、有人宇宙システム株式会社との共同研究が始まり、2006年に試作機が完成しました。

加圧トレーニングは短時間で筋肉がつくうえ、脚の付け根に装着にして加圧することによって、

地上にたっているときと同じような血流状態をつくることができます。

　トレーニング時間を短縮することで実験や研究の時間が長くとれるようになるだけではなく、

健康面、経済的な面からも、宇宙での利用に大きな期待が寄せられます。